リストラ時代に打ち勝つ

おはようございます。

昨日、３９県について緊急事態宣言に解除がなされ、安倍首相の会見が開かれました。昨日の会見では、これまでと違い国民に対する感謝の言葉が語られましたが、これはこれまでの会見に対して受けた批判を考慮したからでしょう。しかし、官僚が書いた原稿通りに読んでいるというのは明らかで、誠意を持った自分の言葉で語られたとは到底言えません。質疑応答になると目が泳ぎ、質問に対する回答をはぐらかしている点は、これまでの会見と同じでした。自らの責任や責任の取り方についての質問には、論点をずらし明言しませんでした。

さて、３９県についての緊急事態宣言を受けて、各県が自粛要請や休業要請を独自に解除・緩和することになりますが、さっそく昨夜から緊急事態宣言を解除されていない東京でも営業を再開し深夜まで営業している居酒屋が出てきたようです。そしてそのように営業している居酒屋には人が集まっています。こうした気の緩みが今後さらに拡大すれば、韓国のように第２波が襲ってきます。阿部首相も再度感染拡大した場合には２回目の緊急事態宣言もあると言っています。そうなれば国民生活や日本経済は取り返しがつかなくなってしまいます。緊急事態宣言が解除・緩和されたからといって、気を緩めることなく、新しい生活様式を守っていかなければなりません。

今日は、プレジデントオンライン「地獄のリストラ連鎖…日本を襲う『大・早期退職時代』で野垂れ死ぬ人」を取り上げます。

４月２８日の総務省の発表では、今年４月の完全失業者が前年同月に比べ２万人増加しているということです。アメリカでは４月の失業率は14.75％と戦後最悪となっています。今後アメリカでは失業者数4700万人以上、失業率32％に達するという予測が出ています。日本でも、このまま新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引けば、アメリカと同様の事態が訪れます。この記事では、「会社組織が居場所となっていた人たちが居場所を失い、孤立化していく。今後増える可能性があるのは、コロナによる死亡リスクよりも、社会排除による自殺リスクなのだ」と言っています。これまで何度の書きましたが、倒産→失業→自殺という悪循環が生まれるということです。この記事も言っていますが、人は失業によって金銭的に生きるのが難しくなるから自殺するのではなく、失業によって希望や居場所を失うことで社会に参加する動機が失われ死を選んでしまうのです。こうした事態は避けねばなりません。

この記事は、転職について、「コロナショックが起きている現在において、私たちはどのような方策を打てばよいのか？」と問題提起し「いま社会（企業）で必要とされていることを読み取り、実行することにほかならない」としています。そして、アパレル業界のデベロッパーで培ったノウハウや人脈で医療分野に転職した人の例や医療法人の事務長をしていた人がＭ＆Ａのコンサル会社に転職した例を紹介しています。

新型コロナショックによる倒産に伴い失業者が増加するというだけでなく、新型コロナの影響で新しい生活様式が叫ばれ、テレワークなどの働き方改革が推進され、ＡＩの導入などによって人員が削減され、それらに伴う失業も今後増えてきます。

新型コロナに伴う倒産については、昨日、安倍首相も「企業の連鎖倒産は避けねばならない」と言っていました。そのためにどのような対策がとられるのか、期待して見てみたいと思います。中小企業の皆さんは、特別融資や給付金を受けるなどして踏ん張って倒産しないようこの危機を乗り切って下さい。

また、新しい生活様式に伴う失業については、社会から排除されないための努力が必要です。この記事では、転職がうまくいくためには、①人脈　②技術・スキル　③資格・経歴　が必要だと言っています。新型コロナで外出自粛が要請されている今だからこそ、スキルを磨いたり資格取得の努力が出来ると思います。

昨日、一昨日に書きましたが、中小企業において、厳しい局面に打ち勝つためには「新型コロナ後を見据えた戦略」「新製品・新サービスの開発・提供」が今後必要になってきます。そのための人材確保も重要です。自社の新たな取り組みに必要な人脈を持っている人、技術・スキルを持っている人、資格・経歴を持っている人を新たに採用することが出来る良い機会となります。リストラするのではなく、優秀な人材を確保して、ピンチをチャンスに変えましょう。

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