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過去最多の感染者数

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おはようございます。

昨日の新規感染者は東京224人、全国355人と過去最多を更新しました。前日の東京75人からすれば3倍という途轍もない数になっています。小池都知事はPCR検査数が4月時点の3倍になったからだと説明し、「適切な行動をとっていただくことで、感染させないことに協力いただきたい」と言うだけで、積極的な対策をとるつもりはなさそうです。また、政府も緊急事態宣言の再発出には極めて消極的で、今日から予定通り大型イベント制限の緩和を行うようです。何度も言うように政府に危機意識がありません。東京だけでなくその近隣県の増加も著しく、大阪も30人になりました。大阪の傾向も東京と同じで夜の街関連と若年層です。東京から地方に広がりを見せていることはまぎれもない事実です。兵庫県の井戸知事が「東京が諸悪の根源」と言うのも理解できます(この発言はのちに撤回されましたが)。

テレ朝ニュースの「東京で”過去最多”224人感染 専門家に聞く」を紹介します。

この記事は、「昨日の数字をどう見ればよいのか」を感染制御が専門の順天堂大学堀賢教授に聞いたものです。

堀教授によれば、すでに第2波が始まっている可能性が高くなったということです。

感染経路不明者が100人を超えていますが、堀教授は現在の感染経路不明者が本当に感染経路不明者か分からなくなってきていると言います。聞き取り調査に対して、言いたくないから分からないふりをすることも少なくなく、感染経路不明者数が指標として適切でなくなってきているとの懸念を示しています。先週までは20~30代が中心で、40~50代はほとんどいなかったのに、この世代が増えてきています。夜の街関連だけでなく、会食、家庭内、職場内で感染が広がり、市中感染が広がっていることが予想されると言っています。

もし、第2波が広まっているなら、7月中旬~8月上旬にかけて4月の頃と同じかそれ以上のレベルで感染が増えることもありうると指摘されています。4月の頃と同じく、若者から端を発し、順次高齢者に蔓延していくと予想されます。今は重症患者の病床は逼迫していませんが、次第に年齢層が高くなればなるほど、入院の可能性も高くなり急速に増える可能性が懸念されます。今は医療体制に余裕がありますが、第1波のときに市中での感染拡大から2週間程度で重症患者が急速に増え医療崩壊が叫ばれました。急激な感染拡大が起きれば医療崩壊が起きる危険性は常には孕んでいます。 

PCR検査の陽性率ですが、ここ3週間は2%だったのが、5.8%と3倍近く増えています。これは、市中感染が着々と進行しているサインと考えられるため、心配な状況だと言います。

他県、特に東京に近接するところに東京から染み出すように拡散しています。これから感染拡大に気を付けたとしても(都も政府もこれといった対策はとらず、逆にイベント制限を緩和します)、その結果が出るのは2週間後です。2週間後にまだ感染拡大が続くようなら、7月23日からの4連休に何らかの行動自粛が必要になると言っています。

政府や東京、大阪などの大都市は経済優先に舵取りしています。

政府や地方自治体に期待できない以上、自分の身は自分で守るしかありません。 手を消毒する、ソーシャルディスタンスを保つ、3密を回避する、新しい生活様式の徹底、マスクを着用する、こうした対策を一人一人が地道にやることが感染者数を減らす唯一の方法です。こうした行動をとらない限り、今以上に深刻な事態になります。

次に、「コロナ禍前の行動様式で8月の50万人…千葉大チームが試算」という記事を取り上げます。

政府の専門家会議のメンバーで「8割おじさん」こと北海道大学西浦博教授は、「流行前の行動を続けた場合、7月中に都内の感染者は100人を超える」という試算を発表し、その予言が的中しました。その予言が現実のものになる中、千葉大学大学院小林弦矢准教授とデータ分析会社Nospareのチームが気になる論文を発表しました。

それによりますと、4月の緊急事態宣言前の行動様式を100%とすると、宣言後の外出自粛やリモートワークといった行動変容によって、拡大ペースが50~60%まで低減、緊急事態宣言によって感染拡大を抑える効果がありました。

今後、行動パターンが宣言前の80%に戻った場合は、感染者は緩やかに増え続けるものの来年春には終息していくと予想されます。しかし、90%に戻った場合は拡大ペースが上がり11月には約175万人もの感染者が出ると予測しています。更に100%戻った場合には8月に50万人、10月には350万人が感染する可能性があるというのです。

流石に100%元に戻ることはないので、計算上の数字ということになりますが、恐ろしいとかいいようがありません。行動パターンを戻すにしても80%以下にとどめるべきです。しかし、これまでの自粛の反動で宣言前以上に密になっているところや元に戻ってしまったところもあります。ソーシャルディスタンスを守り、新しい生活様式を徹底し、一人一人が慎重な行動をとることが求められます。

経済優先に舵取りした国で再び感染が拡大しています。アメリカでは1日に6万人を超え連日感染者数を更新しています。いったん収まった中国でも再度感染が拡大し危険レベルを上から2番目にして警戒を強めています。ドイツでも1500人が感染するクラスターが発生しました。

日本は、第1波を国民の努力により上手く乗り切りましたが、このまま何もせず手をこまねいていると、50万人という数字にならなくても1日1000人は超える数字になりそうです。気を引き締めて頑張るしかありません。