新型コロナのデマ拡散 コロナに負けない「不安管理」
おはようございます。
昨日の新規感染者は全国で419人、そのうち東京168人、大阪49人と若干減少しています。しかし、福岡は2日連続で32人、京都は27人で過去最多となるなど地方へ感染が拡大しています。大阪は49人と前日の80人台から御幅に減少していますが、感染経路不明者は33人で陽性率は5.8%とまだ高い水準にあります。通天閣は9日連続で黄信号が点灯しています。吉村知事は「単純に数字だけ見れば、第2波の入り口に入っているのではないか」との認識を示しました。また、医療体制については、「若者が多いので、第1波の時よりも深刻ではない」と述べました。
しかし、東京では軽症患者の宿泊先がほぼ埋まりかけており、自宅待機の患者も一定数います。東京都では療養先調整中の患者が501人もいます。今後感染が拡大していけば首都圏で医療崩壊が現実味を帯びてきます。新型コロナ患者を受け入れた病院の多くが赤字経営になっています。医療崩壊を引き起こさないためにも医療機関に対する経済的支援が急務です。
感染拡大に伴い、マスク配布や給付金に便乗した詐欺の電話やメールが多発し、商品を勝手に送り付けてくる悪徳商法も相次いでいます。
- 行政機関の職員を名乗る、行政から委託されたという業者からの怪しい電話・訪問、こころあたりのないめーるなどおかしい・怪しいと思ったものにははんのうしない。(ドコモ、Amazonその他大手を名乗っているメールもあります)
- 新型コロナウイルスに便乗した悪質な勧誘を行う業者には耳を貸さない。
- 不信に思った場合やトラブルに遭った場合は、最寄りの消費者センター等に相談。
- 今後新たな手口の勧誘が行われる可能性もある。
また、新型コロナウイルス関連のデマが拡散しています。「お湯を飲むとウイルスが死ぬ」と言った予防に関するデマを始め、「トイレットペーパーが不足する」といったデマで買い占め騒動が起こったのは2,3カ月前のことでした。
なぜ、このようなデマが拡散していくのか、デマ拡散の心理や、それに対する対処法などについて、ヤフーニュース「デマ拡散の心とは 見えない敵に負けないための『不安管理』10か条」を取り上げます。この記事は、心療内科医・日本医科大学特任教授の海原純子博士によるものです。
デマが拡散するのは、「コロナウイルスのように目に見えず実態としてとらえにくいハザードに対して、人は心理的に苦手であるということ」がその理由の一つだと言っています。東日本大震災の後の放射線リスクの時と同様です。
放射線やコロナウイルスという可視化しにくくしかもこれまでのデータや経験値がないハザードに対して、人は心の対処が出来ず正体が見えにくいために不安感が強く、噂やデマに対して真偽を確かめるゆとりのなさを生むことが多いということです。普段は冷静に物事に対処している人も、こうした不安が起きると情報の真偽を確かめるゆとりがなくなりデマに踊らされてしまいます。これは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
デマや噂の流布には法則があるといわれています。
心理学者オルポートとポストマンは、デマの量(拡がり)は問題の重要性と状況のあいまいさの積に比例すると述べています。重要であいまいなことについてはデマが流れやすく急速に拡散されます。
今回の新型コロナウイルスについても命にかかわる重大事態であり活状況が不透明なのでデマが流れる確率が高くなるのです。
デマに対処するには「不安管理」は不可欠だとして、海原博士は次の10か条を挙げています。 *少し現状に合わせ替えたり付け加えたりしています。
- 直ぐにシェアしてください、という決まり文句につられない。デマのペースに巻き込まれない。
- 友人の信頼できる人からの情報、などという個人が特定できない情報をすぐに流さないで止めておく。
- すぐ反応しない。
- それは確かに正しいのか、と一度考えてみる。
- 生活のすべてを不安で過ごさず、その不安(コロナ)を考えない時間を作る。1日中ワイドショーを見たり、ネット検索しない。
- いい空気を深呼吸する。特に吸う空気の2倍、3倍の時間をかけて長く吐く。吐く息を長くしていると交感神経の緊張が緩み血圧や心拍数が落ち着く。ストレス管理には呼吸が重要。
- 信頼できる情報源の情報を確認する(怪しい情報を遮断する)。
- できる対処を確実に実行する(マスク、こまめな手洗いや換気など)
- 楽観バイアスに陥らず、かといって悲観モードに陥らない(自分は大丈夫と言って感染拡大している・クラスターが発生しているところに近づかない)
- 寝る前に一度ストレッチをして体を伸ばし緊張を解く。質のよい睡眠をとる。
コロナウイルス対策には免疫力も大切です。ストレスがあれば免疫力も低下します。デマに惑わされず不安を乗り切ることも新型コロナウイルス対策の一つです。