中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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今日から「GoToトラベル」東京追加、期待と懸念

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で582人、うち東京194人、神奈川79人、大阪59人、愛知26人、広島20人、沖縄26人、北海道16人などとなっています。東京では順天堂病院藤区練馬病院でクラスターが発生し医師・看護師・患者ら刑40人の感染が確認されています。こうした中で、今日からGoToトラベルに東京が追加され、「地域共通クーポン」も利用できるようになります。

新型コロナの影響で疲弊している観光業や、飲食業、イベント業を支援することは大切なことです。「GoToトラベル」の旅行者が観光先で「GoToイーツ」や「GoToイベント」を利用し、逆に「GoToイベント」で遠出するために「GoToトラベル」を利用するなど、双方の相乗効果や消費効果も期待されます。ただ問題なのが、果たして今の制度で中小の観光業、飲食業、イベント業の支援になっているかということです。「GoToトラベル」にしても「35%の割引になるのだから贅沢しよう」と普段では行けないところ、泊まれないところ(高価なホテル・旅館)の需要が増え、中小零細の旅行会社や宿泊施設の需要増にはつながっていません。中小零細の旅行会社は、社員旅行・修学旅行などの団体旅行で利益を上げているところが多く、小規模な旅行が増えてもなかなか利益に結びつかず経営が苦しい状況が続きます。中小零細の旅行会社の意識改革も必要ですが、政府にもGoToトラベルで観光業の支援はしている、十分だという間違った意識は持たないようにしてもらいたいものです。更なる中小零細事業者への支援が必要です。このことは、「GoToイーツ」や「GoToイベント」にも言えることです。結局政府が行う支援策は大規模事業者のためにはなっているものの中小零細事業者にとっては、あまりメリットがないというのが現状のようです。私たちも「得したから贅沢を」ではなく「苦しんでいる観光業者・飲食店を支援するために利用するのだ」という意識を持って旅行業者・飲食店を選らぶべきだと思います。また、中小零細事業者であっても感染防止対策をとっているなら利用できるような制度にすべきです(例えば、GoToイーツで、グルメサイトの予約でポイントが還元されますが、グルメサイトに載っていない中小零細店舗は支援されません)。

いずれにせよ今日から10月がスタートして経済の活性化がますます前進します。しかし、まだ新型コロナが収束したわけではありません。4連休の影響が沖縄などの感染者増で出始めています。新型コロナ感染防止が大前提です。これを忘れて「GoToトラベル」「GoToイーツ」「GoToイベント」と突っ走っていけば取り返しのつかない事態になりそうです。

9月29日、NTTがNTTドコモを完全子会社化することを発表しました。また。昨日は楽天が、楽天モバイル5G携帯電話事業について料金をデータ使い放題で2980円とする方針を発表しました。大手に料金と比較すれば半額以下となります。また、KDDIau)も系列の格安ブランドを統合しています。

菅首相が携帯電話料金の値下げに本腰を入れ始め、値下げ圧力が強まる中で、各携帯電話事業者が値下げ競争に乗り出す布石を打っているとみられます。

このように、高速・大容量通信技術「5G」の携帯電話事業が加速していますが、使えるエリアが限定的でどれだけメリットがあるのかは未知数です。楽天が他社の約半額に料金プランを示しても、これまでの度重なる行政指導や自社回線の狭さなどから消費者は冷ややかですし、大手3社からも同列に戦う競争相手とはみなされていないのが現状です。しかし、菅首相による携帯電話圧力は強まっています。いずれ近い将来携帯電話料金は下がるでしょう。消費者としては喜ばしいことですが、値下げが携帯電話事業者の経営を圧迫し、国際競争力が低下するのではないかが懸念されます。日本が国際社会で生き残るためには、デジタル化・DXは急務です。このことを念頭に置いた適正なかかぃが求められます。安易な価格競争は避けるべきです。