中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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休日の本棚 呼吸法で人生が変わる?

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で579人で、そのうち東京207人、神奈川59人、埼玉50人、千葉42人、大阪53人、沖縄29人、愛知19人、北海道18人、広島14人などとなっています。東京では2日ぶりに200人を超えていますが、このところ200人前後で下げ止まっているような状況です。207人のうち半数が20~30歳代ですが、70歳代以上も22人いるようで、感染経路不明者は約6割です。家庭内が最多です。

アメリホワイトハウスでは、トランプ大統領の感染を始めクラスターが発生し、ヨーロッパでは再拡大が加速しています。フランスでは1日の感染者数が1万7000人と「史上最多」となり、スペインでは首都マドリードで部分的なロックダウンを行っています。

このように世界的な感染再拡大の中、日本ではGoToトラベル、GoToイーツ、GoToイベントと浮かれ、更に入国者の受入れを再開しようとしており、世界の状況とはかけ離れています。ニュースなどを見るとGoToトラベルに東京が追加されてから旅行者・観光客が急増し、かなり気が緩んでいるように見えます。この状況が続くと再び感染拡大が日本国中に広がります。ストレスをため込まないためにも、旅行や飲食を楽しむことは必要です。しかし、一人一人が気を緩めることなく、密を避け、マスク、手洗いなど新たな生活様式を実践しながら、楽しみましょう。

さて、今日の毎日放送「健康カプセル!ゲンキの時間」(7:00放送)で「不調が改善する呼吸法」について紹介されていました。現代人の呼吸は浅く、多くの不調の原因は呼吸にあるということです。呼吸を変えるだけで体調にも変化が表れ、リラックス効果でストレスも撃退できます。ここで紹介されていたのは4:4:8呼吸法です。

この呼吸法はハーバード式呼吸法ともいわれる方法で、「健康カプセル!ゲンキの時間」に出演されていたハーバード大学医学部の根来秀行教授が勧める呼吸法です。やり方はシンプルです。

楽な姿勢で椅子に座り、お腹の動きに意識を向けやすいようにおへその下に手を当てます。腹式呼吸を数回行います。鼻から吸って鼻からゆっくりと吐き出します。この際、おへそに当てた手でしっかり腹式呼吸が行われていることを確認します。次に

①4秒間鼻から吸う。

②4秒間息を止める。

③8秒間かけてゆっくりと吐き出す。

これを2~4回繰り返します。これだけです。コツはお腹を絞るような感覚でゆっくりと吐くことです。こうすると、横隔膜がしっかりと引き上げられ、副交感神経が高まり幸せホルモンのセロトニンも分泌されます。呼吸が浅いと呼吸回数が多くなって血中の二酸化炭素濃度が下がりますが、吸った後に息を止めることで血中の二酸化炭素濃度が高まり細胞呼吸も活発化するというわけです。

この呼吸法は根岸秀行著「ハーバード&ソルボンヌ大学根来教授の超呼吸法(KADOKAWA)でも紹介されていますので、興味のある方はその本を手に取って下さい。

今日は、パム・グラウト著「人生を思うように変える呼吸法」(宝島社)を紹介します。パム・グラウトは「こうして思考は現実になる」「こうして思考は現実になる2」(ともにサンマーク出版)の著者ですが、この「こうして思考は現実になる」シリーズは、ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」とか「マフィーの法則」「引き寄せの法則」などの成功哲学の書物と同類の本です。興味のない人や成功哲学に不信感を抱いている人には全く必要のない本ですが、「人生を思うように変える呼吸法」で紹介されている呼吸法は役に立ちます。

人間は生まれて死ぬまで呼吸をしているのに、多くの人は自分の呼吸を意識していません。身体の老廃物の70%は呼吸によって体外に排出されています。何を身体に取り入れるかということには関心を抱きながらどうやって出す(排出する)かについて無関心というのはおかしなことです。きちんと呼吸をしてたっぷりと酸素を取り込んでいれば十分なエネルギーに恵まれ、老廃物は何の問題もなく排出されます。しかし、現代人は多くのストレスを抱え、呼吸が浅くなっています。私たちは肺が本来取り込める酸素の量の4分の1程度しか取り込めておらず、私たちのほとんどが「酸欠状態」なのです。酸素は脂肪を燃やすガソリンで、すべてのエネルギーの素といってよく、身体をうまく機能させるエンジン・キーの役割を果たしています。それなのに慢性的な酸欠状態というのでは当然不調を来すのは明らかです。しっかりとした呼吸法を身につけ、身体のエンジンを正常に働かせ、エネルギーを生み出す必要があるのです。

呼吸は極めて簡単です。①呼吸はタダです。何か道具がいるわけではありません。②呼吸は手軽です。スポーツジムでトレーニングする必要も時間を割く必要もありません。「何かをしながら」できるものです。③呼吸はいつでもできます。酸素は無くなりません。

呼吸を変えれば、その効果はいいことだらけです。①呼吸は体の仕組みを変えます。②深く呼吸することで自分の意識を取り戻し、本当の目的を思い出すことが出来ます。現実と向き合うことが出来ます。③ゆっくりと腹式呼吸をすると自律神経の緊張がほぐれ、筋肉がリラックスし、消化のテンポも元通りになります。④深呼吸をしてリズミカルにお腹に空気を入れれば、身体を落ち着かせ活性化させる神経系統が作用します。⑤正しく呼吸すればエンドルフィンが放出され、落ち着いてリラックスできます。⑥身体とのつながりを取り戻すことが出来ます。

パム・グラウトは、「深くゆっくりとした呼吸を学ぶと体のことが分かり、体の知恵に合わせる方法が分かります。それさえ意識できれば、人生が根底から変わります」「あなたの人生はドラマチックに変わるはずだ。呼吸はあなたを、永久に解放する」と言っています。人生が変わるなら呼吸法を身につけても損はありません。

では、この本に挙げられている呼吸法の一部を紹介します。本には全部で15の呼吸法が紹介されています。興味のある方は本を見てください。

  1. 早口言葉呼吸法・・・①立ち上がって「私は最高」と言い身体全体で表現する。②ゆっくりと腹式呼吸をして息を吸う。その際、数字を数えるのではなく「ナマムギ、ナマゴメ、ナマタマゴ」など早口言葉を頭の中で言いながら行う。②吸った時の4倍の時間息を止める。この時も頭の中で早口言葉を言う。③吸った時間の2倍の時間をかけて息を吐く。この時も早口言葉を頭の中で行うのは同じ。
  2. カンフー呼吸法・・・①立ち上がる。②鼻を通して深く息を吸い込み、天井を見上げるように頭を後ろにそらす。③ほんの一瞬、間を空ける。④口から力強く息を吐く。頭を元の位置に戻しながら大声で力強く「ハッ!」と言う。
  3. ガイド付きツアー・・・体の中をガイド付きで巡ることで、呼吸がどう機能するか、なぜそのような仕組みになっているかを意識する。①仰向けになって両手を身体の脇に垂らし、数回深呼吸する。②指で鎖骨をなぞり、鎖骨に沿ってトントンと叩く。③胸骨をなぞる。④胸骨の下の剣状突起を起点に肋骨をなぞる。⑤両手を脇に置き、今度は意識の中で手で確かめたルートをたどる。⑥数回深呼吸をして肋骨が拡がるのを感じる。⑦横隔膜を意識する。⑧お腹に力を入れる固い腹筋で呼吸が妨げられている感覚を掴む。⑨両こぶしを握りお尻に力を入れる。1分間その状態をキープし、数回深呼吸する。⑩緊張した状態で呼吸しようとする感覚を掴む。⑪すべての筋肉を緩め数回深呼吸をし、息を吸うと体が膨らみ息を吐くと体が平らになる感覚を掴む。
  4. 引き伸ばし呼吸法・・・①足を肩幅より若干広く開いて立つ。②両手を背中で組み、腕をかかとに向けて伸ばす。③鼻から息を吸いながら、胸を持ち上げ開き、顎を胸に乗せる。④肺の正面と胸が膨らむのを感じる。⑤鼻から息を吐き、顎を緩める。⑥自然な姿勢に戻る。⑦以上を3回繰り返す。⑧右手で左手首を掴み、両手を前に伸ばす。⑨鼻から息を吸いながら、背中を丸めひざを曲げる。⑩背中側の肺が膨らむのを感じる。⑪鼻から息を吐き、力を抜いて自然な姿勢に戻る。⑫⑧から⑪を3回繰り返す。
  5. 循環呼吸法・・・①足を肩幅より広く開いて立ち、つま先を軽く外に向ける。②親指を背中側に向けた状態で両掌を腰に当てる。③できる範囲で前屈する。④ゆっくりと11まで数え鼻から息を吐く。同時に腹筋を内側に引き寄せる。⑤12数えながら深く息を吸い込みお腹をふくらませる。⑥ ④⑤を5回繰り返す。⑦息を止めてゆっくり体を起こす。⑧ゆっくり息を吐く。⑨深く息を吸い、身体の中心に力を入れて数秒止める。⑩リラックスして通常の息に戻る。⑪ ③~⑩を3回繰り返す。
  6. ザ・ポンプ・・・①仰向けになり両膝を軽く曲げる。②腹式呼吸を数回してリラックスする。③鼻から息を吸い、お腹を空気の一杯入った丸い風船のように膨らませる。④吸うのを止めて息を止め、空気を閉じ込める。⑤息を飲めながら背中と仲を平らにして、空気を胸の方に上昇させる。⑥胸を平にして空気をお腹に戻す。⑦息が苦しくなるまで空気を移動させお腹と胸の上下運動を繰り返す。
  7. 交互鼻孔呼吸法・・・①椅子に座って背筋を伸ばす。②人差し指を使って右の鼻孔に蓋をし6秒かけて左の鼻孔で息を吸う。3秒息を止める。③右の鼻孔に当てていた指を離し今度は左の鼻孔に蓋をし右の鼻孔から6秒かけて息を吐く。④今度は逆に左の鼻孔を蓋して右の鼻孔から6秒かけて吸い3秒止めて、左の鼻孔から6秒かけて吐く。⑤これらを6回繰り返す。
  8. 女神の呼吸・・・必ず外で行う。①肩幅に足を開いて立つ。②鼻から深い腹式呼吸をし、地球のエネルギーを思いきり吸い上げる。③地球と一体になるように意識を向ける。④口からリラックスできる息を吐く。今までため込んでいた余計な感情も吐き出す。⑤気が向いたら息を吸うときに両手を高く上げ、息を吐きながら素早く下ろす。このとき大きな目標に集中すること。
  9. 「限界ストレス」解消呼吸法・・・①足を肩幅より広く開けて立ちつま先を外に向ける。②鼻から5回、深く腹式呼吸をする。③鼻を通して、強張っていたりストレスを感じていた体の部分に酸素を送り込む。④息を吐きながらストレスが一息ごとに鼻から出ていくのを感じる。⑤一吐きごとに大きく「アー!」と声を出す。⑥リズミカルに繰り返す。
  10. 障害物呼吸法・・・①ストローを用意する。②吐く息と数行きに集中する。③息を吸う。ストローを加え、鼻ではなく、ストローを通じて息を吐く。④吐く息が自然とストローを通ったか、自分で誘導したか確かめる。手を出してはいけない。拭いたり、押したり、力を使ったりしてはいけない。⑤吐き切る前にストローを離し残りの空気は鼻から吐く。

私たちは、仕事、人間関係、健康など原因を挙げればきりがないほどストレスを抱えています。ストレスフリーな人はいないでしょう。これまでの浅く非効率的な呼吸を止めて、肺を最大限生かした呼吸法を習得すれば、ストレスを軽減でき、頭の回転も良くなり、豊な人生を歩められるというのなら、実践して見て損はありません。気になった呼吸法があれば実践してみてください。

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