中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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できる上司が部下を成長させるためにしていること

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1945人、そのうち東京401人、神奈川161人、埼玉99人、千葉73人、愛知177人、大阪318人、兵庫101人、北海道181人などとなっています。大阪では重症病床の使用率が50%を超え、医療体制のひっ迫への危機感が高まっています。このままの感染ペースが続けば、病床が不足するだけでなく医療従事者やスタッフが不足するようになります。こうした事態は大阪だけの問題ではなく、今後全国的に医療体制がひっ迫すると、最悪の事態になれば医療崩壊が起き、救える命も救えなくなってしまいます。全国の重症者数も過去最多となっています。

政府の分科会は、「介入が遅れれば遅れるほど、社会経済活動への影響が甚大になる」とし、政府や自治体に対応を迫る提言を行いました。政府が大阪や札幌を目的地とする旅行のみをGoToトラベルの対象から除外することを決定したのに対し、これらの地域からの出発分も停止すべきとの見解を示しました。当然と言えば当然のことなのに、経済優先でそうした当たり前のことが考えられない菅政権に対し、分科会がもっと積極的に提言を行ってもらいたいところです。

また、分科会の尾身会長は、「非常に危機的な状況にある」としたうえで、「ステージ3が経済活動を縛る強い対策に切り替える節目」とし「札幌市、東京23区、名古屋市大阪市がステージ3相当」であり「これらの地域とそれ以外の地域との往来自粛や、酒類を提供する飲食店の利用自粛」など「今後3週間の集中的な対応」を呼びかけました。3週間の対策の効果を検証し、不十分と判断した場合には「更なる対策を行う必要がある」とし、「ステージ4になれば緊急事態宣言発令の可能性がある」と示唆しています。

こうした分科会の提言を受け、西村担当相は、「何とか3週間で抑制していきたい」「感染拡大押さえられるか、大事な3週間」「是非ご理解いただいて多くの皆さんのご協力で3週間で抑制できれば」と呼びかけましたが、相も変わらず、「国民の責任」「国民のせい」と押し付けるような発言、政府が抑え込むためにどのような対策をとるのか見えてきません。更に、ステージを判断するのは「あくまでも各都道府県の知事」と責任の押し付け合いをしています。「神のみが知る」発言をした西村担当相、国会での批判に対し、西村担当相は「尾身会長が使った言葉」と反論しました。仮にそれが真実としても、表立って発言したのは西村担当相です。責任を転嫁し責任逃れを行う姿勢はリーダーとして失格です(今どきの政治家はこうなので政治家失格とまでは言いませんが)。

一方、国会で、菅首相は「感染拡大とGoToとは関係ない」とし「地方はGoToで雇用を維持できている」などと成果を強調しています。GoToが感染拡大の一因であることは誰の目から見ても明らかです。昨日も書きましたが、再び感染拡大が起きた場合にどう対処するかを予め決めることなく見切り発車させたことは危機管理としては最悪・失敗と言わざるを得ません。

11月7日ころから感染者数が増加し11月14日に感染者数最多を更新しており、既にそのころから現在の状況は十分に予測できました。その段階で適切な対応が採られていれば現在のような状況には至っていませんし、その時点から「大事な3週間」を過ごしていれば現時点である程度抑え込みが成功していたかもしれません。年末年始の掻き入れ時に休業・営業時短をする必要もなかったかもしれません。相変わらず、政府の対応は後手後手に回っています。

そうはいっても済んでしまったこと、われわれがこの「勝負の3週間」を気を引き締めて乗り切り感染拡大を抑え込む努力をするしかありません。しかし、大半の国民は密を避け新たな生活様式を守っているので「これ以上何をすれば」と言わざるを得ません。一部の愚かな人たちの行動によって感染が拡大しているようなので、こうした人たちに自制しろと言っても難しいように思います。なるべく感染リスクのある所に出かけず、巣篭もり生活するしかなさそうです。

さて、今日は、ダイヤモンド・オンラインの「『できる上司』は部下を成長させるために何をしているか」を取り上げます。

これは、大嶋祥誉著「マッキンゼーのエリートが大切にしている39の仕事の習慣」からの抜粋です。この本は以前(R2.3.15)にも紹介しました(今回文庫本として出版されました)が、あらためてこの記事から、デキる上司の特徴を見てみたいと思います。

デキる上司の共通点は

  1. 部下を認める
  2. 部下と共感する
  3. 部下をインスパイアする(刺激する)

の3つがあると言っています。

1.部下を成長させる上司は、ひたすら部下を認める。

 部下の能力を最大限に引き出すためには、部下を「認める」ことが重要です。「部下を認める」というのは、その人の存在そのものを認めることで、こちらが期待したことを達成した時に行う「部下を褒める」ということとは異なります。人は条件付きで褒められるより、存在そのものを認めてもらっていると感じたときにやる気のスイッチがオンになり、それによって成長していくものです。

 ここで大事なのは、「部下の強みは何か?」を最低でも10個見つけて、その強みを部下に伝えて、認めて認めて認めまくることです。

 大切なのは、成果を出したから認めるのではなく、その部下のありのままの存在を認め、それを伝えることです。認められた部下は、居心地がよくなって能力を発揮し、上司を信頼するようにもなります。やたらと怒っている上司がいますが、それでは部下は成長しませんし、何の成果も生みません。

 部下を認めるということが出来る上司の第一歩です。部下を認めることで、部下と共感でき、部下を刺激することができます。

2.叱る」ことに悩んでいる上司は、意外に多い。

 しかし、部下を認めるだけでは駄目です。時に「叱る」ことも必要なのですが、「叱る」ということが出来ず悩んでいる上司も多いのです。「叱る」ということと「怒る」ということとは違います。叱っているうちに、感情的になって怒りが怒りを呼んでエキサイトとしてしまう、これでは駄目です。「叱る」という行為は改善してほしい点を伝えて改善を促す行為です。

 叱るときには3つの鉄則があると言います。

  1. 感情的にならない・・・感情的になると「叱る」ではなく「怒り」になり、相手を委縮させ、ときには恨みを買います。それでは部下の仕事は遅くなり仕事の効率を低下させてしまいます。
  2. 人前で叱らない・・・上司が冷静に叱っていても人前で叱られると恥をかかされたと感じ、遺恨を残します。叱るときほど細やかな気遣いが必要です。仕事の成果に結びつくように、部下が育つように叱ることが大切です。
  3. 仮説を立てて、具体的なアクションを考えさせる・・・何が問題で、どうしたらよいのか、部下が自ら考えるように導くことです。今後改善する点、さらに成長するために何ができるかという視点で部下を育てる、成長させようとすることが大切です。

以前3月15日に紹介した時には、マッキンゼーのエリートが習慣化している39のシンプルな習慣に焦点を当てて紹介しましたが、この記事ではデキる上司の特徴に絞って説明されています。

経営者、管理職、上司には部下とどのように接すればよいかで悩んでいる人も多いと思います。その人たちの参考になるでしょう。