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部下の不満を組織の力に変える褒め方

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で60人、33府県で新規感染者ゼロとなっています。休日のデータとはいえ、低い水準をキープしています。イタリアに滞在歴があり今月1日に帰国した日本人男性がオミクロン株に感染していたことが判明しました。日本人のオミクロン株感染は初めてです。外国人の入国は停止したものの日本人の入国を認めていたのであれば、市中感染するのも時間の問題でしょう。政府は、入国2週間以内の全陽性者を入院させると発表しましたが、入国後2週間は全面隔離し、全陽性者を入院させる、それだけは最低限徹底してもらいたいものです。

さて、今日は、東洋経済オンラインの「部下の不満を組織の力に変える『最強の褒め方』 結果だけでなく、行動や思考も認めよう」を取り上げます。

これまでも何度も「部下の褒め方」については書いています。部下の育成方法は、「認めて、任せて、褒める」ですから、「褒める」ということが最も重要になります。

ある調査によると、自分の仕事にやりがいを感じているのは日本人の2割程度にすぎません。多くの人は自分の仕事に何らかの不満を持っています。その不満を声高に主張する人もいますが、大半は自分の心の中に溜めこんでしまっています。

1.部下の不満とどう向き合うか

 部下が職場で感じている不満や悩みが改善に向かっているかどうかは、組織を率いる上司にとっては重要なテーマです。

 この記事では、「その不満を提案に変える力は上司の『ある技術』によって決まる」と言っています。部下の不満を提案に変え、組織の力にしていく技術について解説されています。

 不満を口にする部下に対して「じゃあ提案して」「反対意見があるなら代案を出して」と要求することはあるでしょう。確かに不満に対して代案を出して提案してくれるなら組織が変わっていくはずです。しかし、闇雲に「代案を出して」「提案して」と言われは部下は、「上司がすべきことを押し付けられた」と感じてしまいます。これは「不満の解消を自分の役割だ」と思っていないいからです。

2.不満の解消は「自分の役割」

 不満を解消するのは会社と上司の役割であり、自分の役割ではない。このようにはっきりと考えているわけでなくても、多くの部下は、職場の環境を作るのは自分の責任範囲外と思っています。部下が「自分の役割でない」と考えている限り、不満は解消されることなく不満として残ったままです。

 これを改善することなく「提案して」と言ってもうまくいくはずはありません。

 「不満を解消するは自分の役割である」と認識させることが重要になります。部下の姿勢を変える技術、それは「褒める」ということです。

 褒めるのが下手な上司の下にいる部下は、不満を解消できず物事を他責にしてしまいがちだというデータがあります。

 何のために褒めるのか、褒める目的について「モチベーションを上げるため」「部下のやる気を出すため」と答える上司は多いでしょう。この記事では「褒める目的は部下の良い行動を習慣化するため」と言っています。

 人は褒められるとうれしくなりまた褒められたいと思い、褒められたことを繰り返そうとするものです。

 部下は、自分がした行動が良かったのか悪かったのか自分では判断できないのです。上司が「ここは良かった」「ここはもっとこうした方がいい」と伝えることで、自分の行動が良かったのか悪かったのかを知ることができます。上司が上手く褒めないということは、部下が走っている道が正しい道なのかどうかわからずに運転しているようなものです。

3.具体的な褒め方

 ここでは、具体的な褒め方の2つのご術が紹介されています。

 ⑴良い行動:アイメッセージで褒めて習慣化させる

 アイメッセージというのは「私は」という主語で始まる文章のことです。「私はいいと思うよ」というメッセージの方が、相手も受け止めやすいメッセージになります。

 ⑵良くない行動:ストレッチゴールで目標に変える

 アイメッセージと共にストレッチゴールをセットにすることです。ストレッチゴールというのは、ゴールを伸ばすということで、次のゴールを決めることです。

 良い部分はアイメッセージで褒め、良くない部分はストレッチゴールで改善を求めるのがいいのです。

 次に重要なのは何を褒めるかということです。職場で上司が部下を褒める場合、次の3つがあります。

 ①「結果」を褒める

 ②「行動」を褒める

 ③「想い」を褒める

 褒めるのが下手な人は「結果」だけを褒めます。「結果」というのは分かりやすいので、褒めるのは簡単ですが、褒められた側からすると、自分の行動のどこが良くて褒められたのかがわかりません。これでは習慣化できないのです。

 「行動」を褒めるというのは、良いことと良くないこととがはっきりとわかり、習慣化につながります。部下の「行動」の中で「良い部分」をみつけられるかどうかは、リーダーの力量にかかっています。

部下が不満を口にするということは、「より良い状態」をイメージしているからで「もっと良くしたい」という想いがあるはずです。人は褒められたことを繰り返そうとするので、「想い」を褒めてあげることで、「部下はもっと良くしたい」という「想い」を繰り返す習慣化させることができます。

 「行動」を褒めるよりも「想い」を褒める方がモチベーションややる気は高まるはずで習慣化も速まるように思います。

この記事の結論を言えば、「不満を聞いたら即座に褒める。思いをアイメッセージで褒め、ストレッチゴールで一緒に改善案を考える。それを続けていくことで、部下は不満を提案に変え、組織の力ななっていく」ということです。