中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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カルチャーとマインド変革

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で3万157人と、休日のデータなので若干少なくなっていますが、先週の同曜日(2万9881人)よりは若干増え、下げ止まっています。岸田主張は、自民党の会合で、「新規感染者は下げ止まっているが、一部でリバウンド、感染再拡大が起っている」との認識を示しました。第5波と違い第6派手は空床化や一時閉鎖にならず依然として医療現場は厳しい状況にありますが、各地の人出が増え、これまでのパターンからすれば、再び上昇に転じ、病床が埋まっていきます。上昇かリスクを抑えるためにも第3回目のワクチン接種を進め、第7派では重症者や死者が増えないことを期待します。経済を回すことも重要ですが、感染防止策と経済のバランスをうまくとっていくことです。

さて、今日は、日経ビジネスの「すべては正しい組織風土から始まる」という記事を取り上げます。この記事はパナソニックでどのように変革を進めてきたのか、そこから浮かび上がる日本企業が勝ち残っていくためのヒントが語られています。

どんなに会社を変えようとしても、個人と組織のカルチャーやマインドが正しくないと何も始まりません。ところが、人間は「新しいことを取り入れることは正しい」と頭では理解していても、身体ではこれまで通り変わらない方向に動いてしまいます。これでは変革は前に進みません。

この記事では、カルチャーやマインドはパソコンのOS(基本ソフト)に例えています。OSが同じではあたらしいアプリケーションはうまく走りません。組織のカルチャーやマインドがそのままでは何も変えられないのです。

そこで、まず絶対にやらければならないことは、カルチャーとマインドの変革です。「経営や働き方を近代化し、個人・組織のパフォーマンスを最大化する、内向きの仕事を削減し、業務を付加価値の高い仕事に集中させる」ことです。

1.長い歴史が経験の多様性を失わせる

 どのような会社でも、長い年月の間に、溜まりに溜まったもの、凝り固まったものが相当にあります。売上や利益を言う前に、カルチャーやマインドという要因が大きいのです。この改革なくして、企業変革はできません。

 新卒中心で同じメンバーで長期にわたって仕事を続けていくと、どうしても経験の多様性が欠落します。外の世界、新しい世界を見る機会も減り、視野を広くすることも、視座を高くすることも難しくなっています。歴史が長くなると、企業としてのパーパス(存在意義)も希薄になり、何のために仕事をしているのかが見えなくなると、考え方はどんどん内向きになってきます。お客様のためではなく、会社内部のための仕事が増え、マーケットのことではなく、会社内のことばかりを考えるようになります。これではビジネス感覚が薄れ、戦略的な思考も鍛えられません。

 厳しい競争環境に身を置いていることに危機感を持てば、経営やマネジメントについて学びを深めようとします。しかし、会社全体が大きく安定していれば、仮に携わる事業が厳しい状況にあっても、危機意識は高まることなく、懸命に努力することもなくなります。

2.権威主義が招く負のスパイラル

 競合は層ではありません。新興国の企業やベンチャーは、必死になって追いつき追い越そうとします。緩い感覚では立ち打ちできません。一人ひとりに危機意識がなければ、組織は活性化しません。

 ともすれば、権威主義がはびこり、社員の幸福感がないがしろにされ、結果的に会社に対するエンゲージメントも薄くなります。一人ひとりの貢献意欲も高まることはなく、知見や知識を磨こうという意識も薄らいでいきます。業績が上がらないから評価も報酬も上がらず、やる気も出ない、というマイナスのスパイラルに陥ってしまいます。

 こうした状況は日本の多くの企業に見られます。もっと活性化していかないと、健全な状態にしていかないといけないのです。そのために必要なのがカルチャーとマインドの変革なのです。

 思い切って組織風土を変えようとしても、なかなか変えることはできません。それは、自分たちのどこが悪いのか分からないし、変わった姿がどのようなものかシミュレーションできないからです。多くの企業が変わりたくても買われないのは、カルチャーやマインドが変わり切れていないからです。まずはカルチャーやマインドの変革から始めることです。

日本企業には、固有の課題が多数存在します。例えば

です。企業は、この改革に取り組まなければなりませんが、その改革の背後にある重要なポイントが「お客様に近づきお客様に寄り添う企業カルチャーを作ること」です。「お客様の声を迅速に拾えるカルチャーを作り、松下幸之助が掲げていた『下意上達』を実現する。お客様にフォーカスしたカルチャーというのは当たり前のことだが、その実現は難しい」のです。しかし、チャレンジすることが大切なのです。